「とにかくもう辞めたい」——その気持ちだけで会社を辞めた新卒入社3か月の頃、私は辞めた後のことを何も考えていませんでした。
この記事では、新卒で入った会社を勢いで辞めて、結果的に約2年のブランクを経験した私が「あの時こうしておけば」と思うことを書いています。
退職を止める話ではなく、辞めるなら準備しておきたいことのリアルな記録です。
新卒で勢いで辞めた当時の私の状態——後先を考えていなかった
「とにかく辞めたい」しかなかった
新卒で入った引っ越し業者を、正社員として3ヶ月(アルバイト期間を含めると約5ヶ月)で辞めました。
退職理由はここでは深掘りしませんが、当時の頭の中にあったのは「とにかくこの状況から逃げたい」という気持ちだけでした。
辞めた後にどうするか、という視点はほぼ抜け落ちていたと思います。今振り返っても、あの時の自分は冷静ではありませんでした。ただ、早期で退職したこと自体は、今でも間違っていたとは思っていません。
その理由は以下で話しているのでぜひそちらも読んでください。

貯金30万円、見通しなし、解放感だけがあった
退職時の手取りは月20万円ほど。貯金は30万円くらいだったと思います(正確な金額は覚えていません)。
次の仕事のあてはなく、しばらく休むつもりでした。
辞めた直後はとにかくつらいことから解放された安堵感が大きくて、お金や将来の計算をする気持ちにはなれませんでした。最初の1ヶ月は、ほぼ何もできずに実家でぼーっとしていた記憶があります。
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辞めた瞬間は「やっと自由だ」で頭がいっぱいで、お金のことなんて考える余裕がなかったんですよね。
辞める前にやっておけばよかったこと①|お金は思ったより早く減る
国保と年金の支払いに驚いた
会社員時代は給与から自動で引かれていたので意識していませんでしたが、退職した瞬間、健康保険と年金は全部自分で払うものになります。
私の場合、よく分からないまま国民健康保険を選びました。
当時は「任意継続」という、退職後も会社の健康保険を一定期間続けられる制度があることすら知りませんでした。制度自体を知らなかったので、比較するという発想すらありませんでした。
正直、これらに幾ら払っていたのか当時の細かい金額はもう覚えていません。ただ、通知書を見るたびに「こんなに払うのか」と驚いた感覚だけは残っています。
そして、住民税は退職した翌年から追いかけるように請求が来ました。住民税は前年の所得に対してかかるので、辞めた直後ではなく、少し落ち着いた頃にやってきます。油断していたところに地味に効いてくる感覚があったのを覚えています。
「失業給付なし」の意味を軽く考えていた
退職するにあたって誤算だったのが、失業給付(雇用保険の基本手当)です。
自己都合退職で給付を受けるには、離職前2年間で雇用保険の加入期間が通算12ヶ月以上必要です。私はそこに届いていませんでした。正社員として働いた期間が3ヶ月、アルバイト期間を含めても約5ヶ月だったためです。
要件を満たさないこと自体は辞める前から分かっていました。ただ、当時の私は「もらえないなら自分で何とかすればいい」くらいの軽い感覚で考えていました。
実際にブランク生活に入ってみると、毎月いくらかでも入ってくるお金があるかどうかで、精神的な余裕は全然違うものです。失業給付がない状態で無職期間を過ごすことの重みを、辞める前にもう少し具体的に想像しておくべきでした。
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要件を満たさないと知っていても、「給付なしで生活する」ことの実感までは湧いていなかったんですよね。
辞める前に知っておきたかった「お金が減るスピード」
退職から1〜2ヶ月で貯金が削れていき、日雇いのバイトを始めました。倉庫作業や配送補助で、源泉徴収を引かれて1日7,600円ほど。週4で月12万円ほどの手取りになりました。そこから実家に毎月3万円入れて、なんとか生活していました。
このペースで働いている間は、貯金は増えも減りもしないくらい。ただ、体調を崩したり気力がなくて休むと、じりじりと貯金が減っていく感覚でした。
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振り返ると、在職中に「辞めた後、毎月いくらかかるのか」をざっくり試算しておくだけでも、心構えはまったく違ったはずです。
辞める前にやっておけばよかったこと②|次のキャリアの種を仕込んでおく
「やりたいこと」を決めずに辞めると、次への動き出しが遅くなる
退職した時点で、「次に何をしたいか」が私の中にまったくありませんでした。
辞めた直後は次へのモチベーションがゼロで、自分から動き出すこともできませんでした。「動けない」と感じる時期が、1〜2ヶ月ほど続きました。
その後、母親に勧められてようやくハローワークに行き、地域若者サポートセンター(サポステ)経由で職業訓練校に通うことになります。退職からサポステに行くまで、2〜3ヶ月かかりました。
サポステは行く前は「何となく怖そうな場所」というイメージがありましたが、行ってみたら普通の場所でした。ただ、ここに辿り着くまでに時間を使ってしまったのは、今振り返るともったいなかったです。


在職中に学習を始めていれば、ブランクは半分で済んだかもしれない
学生時代に独学でプログラミングを少しかじっていましたが、本格的にやり直したのは訓練校(Java中心、6ヶ月)に入ってからでした。
もし在職中に「次はIT方面でやってみたい」とぼんやりとでも決めて、学習を少し始めていたら、退職後の動き出しは確実に早かったと思います。
方向性が決まっていないと、辞めた後に「自分は何がしたいんだろう」とゼロから考え始めることになります。これがやってみると、想像以上にしんどいんですよね。
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在職中に少しでも種をまいておくのと、ゼロから考え始めるのとでは、動き出しの速さが全然違うと思います。
辞める前にやっておけばよかったこと③|再就職にかかる期間の見積もりが甘すぎた
「3ヶ月もあれば次が決まる」は幻想だった
退職した時の私は、「次の仕事はそのうち見つかるだろう」くらいにしか考えていませんでした。3ヶ月もあれば何とかなる、と漠然と思っていた気がします。
実際には、退職から再就職までに約2年かかりました。
結果的に2年かかった話
6月末に退職して、ブランクが約2年。
職業訓練校を修了してからも、現職に入るまで1年ほど間が空いています。
この2年がなければ今の職場に入ることもなかったので、後悔があるわけではありません。ただ、20代の2年は決して短くない時間で、もう少し早く動けていれば違う選択肢もあったのかもしれない、とは思います。
期間を甘く見積もっていると、お金もメンタルも、思ったより早く削られていく感覚があります。
このブランクを経て社内SEに転職した後、生活がどう変わったかについては、以下の記事で書いているので良ければ合わせて読んでください。


新卒で勢いで辞める前に、これだけはやっておきたい3つのこと
あの頃の自分にもう一度声をかけられるなら、辞める前にやっておきたいことが3つあります。
1つ目は、辞めた後に毎月かかるお金をざっくり試算しておくこと。
国保や年金が、想像以上に重くのしかかります。
そして住民税は翌年に追いかけてくるので、ブランクが長引くほどボディブローのように効いてきます。
2つ目は、次の方向性をぼんやりとでも決めて、学習を少し始めておくこと。
在職中に1日30分でも触れておくと、退職後のスタートはかなり変わってきます。
私の場合は訓練校に入ってから本格的にやり直しましたが、もし在職中にオンライン教材でコツコツ進めていたら、ブランクは半分で済んだかもしれません。
すぐに辞めるつもりがなくても、「自分はこれを続けられそう」というものが見えてきます。合う合わないは人によると思いますが、私はもっと早く触っておけばよかったと感じています。
3つ目は、再就職にかかる期間を多めに見積もっておくこと。
3ヶ月のつもりが半年、半年のつもりが1年——私自身が、まさにこのパターンにはまりました。
全部を完璧にやる必要はないと思います。ひとつでも準備しておくだけで、辞めた後の自分がだいぶ楽になるはずです。
辞めるか辞めないかを決めるのは自分自身ですが、決める前に「辞めた後のシミュレーション」をしておくだけで、見える景色は変わります。








