「社内SEって暇らしい」——転職先を調べていると、よくこの言葉を見かけます。私もネットでそう書かれているのを見て、「本当にそうなのかな」と半信半疑のまま、この仕事に飛び込んだ一人です。この記事では、現役3年目の私が「暇な日もあるけれど、残業が増える瞬間は確実にある」という”忙しくなる側”を、できるだけ正直に書いてみます。
ネットで「社内SE=暇」と見て、半信半疑で飛び込んだ
社内SEや情シスを調べていると、「楽そう」「暇らしい」という言葉によく出会います。私が転職を考えていたときも、検索結果にそういう記事がいくつも並んでいました。
正直に言うと、私はその情報を鵜呑みにしていたわけではありませんでした。「本当に暇なら、なぜわざわざ募集しているんだろう」と、どこかで疑問にも思っていたんです。実際に働き始めてみると、その感覚は間違っていませんでした。
たしかに暇だなと感じる日はあります。でもそれは「いつも暇」という意味ではなく、忙しくなる瞬間がはっきりある、という方が実態に近いです。
前提:普段はそこまで忙しくない
先に前提だけ共有しておきます。私の場合、通常の月の残業はだいたい10〜20時間ほどに収まることが多いです。案件が立て込んでいない日は、正直「今日は暇だな」と感じることもあります。そういう日は、たまっていた資料を整理したり、あったら便利だなと思うツールを自分用に作ってみたりして過ごしています。
普段の1日の流れや、社内SEの「楽な面・大変な面」の全体像については、こちらの記事で詳しく書きました。
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なので、この記事ではあえて逆の側――「じゃあ、どういう時に忙しくなって残業が増えるのか」だけを掘り下げていきます。
社内SEの残業が増えるのはこういう時
普段は落ち着いていても、決まって忙しくなる場面がいくつかあります。私が3年やってきて「これは残業になりやすいな」と感じるものを、場面ごとに分けて書いてみます。
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月初・月末の経理の締めタイミング
まず分かりやすいのが、経理の締めの時期です。月初には、その日までに必ずやらなければいけない処理があります。ここは時期が決まっている分、忙しくなることもある程度は読めます。
逆に言うと、読めても避けられないのがこの時期です。締めに関わる作業は遅らせられないので、その日は高い確率で残業になります。
システムトラブル・障害対応
読めない忙しさの代表が、トラブル対応です。特に厄介なのが、月に1回や年に1回しか動かないシステムでのトラブルでした。
普段ほとんど触らないシステムは、社内でも全体を把握している人が少なくなりがちです。あるとき、その月次の処理を改修する機会があったのですが、影響範囲を完全には把握しきれていませんでした。その結果、帳票がうまく出力されないトラブルが起きてしまったんです。
このときは、まず原因を一つずつ調査するところから始めました。下手に動かすと、データがさらにおかしくなる可能性があります。だから処理やデータに細心の注意を払いながら、一つひとつ慎重にシステムを実行していきました。普段触らない領域ほど、いざという時に時間がかかる。これは身をもって感じた部分です。
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普段動かないシステムほど、トラブルと長引きます。「誰も詳しく知らない」が一番こわいです。
システム移行・PC入替などの単発案件
システムの入れ替えや、新しいシステムの立ち上げも忙しくなる場面です。新しいシステムが夕方や夜に動くタイミングだと、その立ち会いのために遅くまで残ることがあります。ただ、こういう時は残業というより、フレックスを使って遅めに出社して調整することが多いです。
PCの入替やキッティングのような単発の大型案件も、地味に時間を取られます。台数が多いと作業がそのまま積み上がるので、遅くなりがちでした。
依頼が立て込んだ時
最後は、単純に依頼が重なった時です。一件いっけんは大きくなくても、同時に立て込むと一気に余裕がなくなります。これも社内SEあるあるかもしれません。
残業が45時間まで増えた、3年目の2つの月
ここまでが「忙しくなる場面」の話ですが、これらが重なると、本当にきつい月になります。普段の年は、残業が45時間まで増えることはめったにありません。ただ3年目だけは、こうした要因がたまたま別々の月に重なってしまいました。45時間くらいまで増えた月が、この年は2回あったんです。
1回目は、案件が複数立て込んだ月です。並行でいくつも抱えてはいましたが、開発自体は優先度の高いものから順番に進めていました。ただ、そのうちの一件がなかなかうまくコードがまとまらず、想定よりずっと時間がかかってしまったんです。この月は、平日だけでは追いつかず、休日出勤も1回しています。
もう1回は、PCの入替が重なった月でした。単発の作業ではあるのですが、台数が多いと準備も含めてそのまま積み上がっていきます。こちらは休日出勤こそしませんでしたが、平日の残業が積み重なって、気づけば45時間くらいになっていました。
どちらの月も、普段が10〜20時間なので、自分の中ではかなり多い方でした。
意外だったのは、体力的には思ったより大丈夫だったことです。前職の経験があったからかもしれません。ただ、精神的にはかなり疲れました。「これ、本当に期限までに終わるんだろうか」という焦りがずっと頭の片隅にあって、それがじわじわ効いてくる感じでした。
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体力よりも、「終わるかどうか」の焦りの方がしんどかったです。
正直に言えば、こうした月だけを切り取れば「社内SEは楽」とは言えません。ただ、これは1年の中でも例外的な月で、毎月こうなるわけではない、というのも本当のところです。
前職との違いと、それでも社内SEを選んでよかった理由
忙しい瞬間はあっても、私はトータルでは社内SEという働き方に満足しています。その理由は、前職と比べると分かりやすいかもしれません。
前職の引っ越し業者では、肉体的な疲労がとにかく大きい仕事でした。精神的にもしんどかったのですが、それは主に人間関係から来るものでした。一方で社内SEは、人間関係のしんどさはそれほど感じません。肉体的な負担も少ないです。
その代わりにあるのが、「案件を落とせない」というプレッシャーです。得意先との関係があるので、どんな事情があっても間に合わせなければいけない開発があります。営業が自分たちに有利な形で話を進めようとして、要件が決まるのがギリギリになることもあります。このときの精神的な負荷は、社内SEならではだと感じます。
しんどさの「種類」が違う、という言い方が一番近いかもしれません。前職と社内SEで生活がどう変わったかについては、こちらの記事でも書いています。


それでも私が社内SEを選んでよかったと思うのは、自分にとっては「種類の違うしんどさ」の方が合っていたからだと思います。
もし今、「社内SE=暇って聞いたけど本当かな」と迷っている方がいたら、伝えたいのは一つです。暇な日もありますが、何かしらやることは常にあり、忙しくなる瞬間も確実にあります。「ずっと楽」だと期待して入ると、ギャップに戸惑うかもしれません。
そのうえで、社内SEへの転職そのものが自分に合うかどうかは、人によって変わってきます。
転職を本格的に考えるかどうかは別として、社内SEという働き方が自分に合いそうか、情報を集めて眺めておくだけでも、気持ちの整理にはなると思います。少なくとも私は、実態を知っておいて損はなかったと感じています。
未経験から社内SEになって3年、どんな人に向いていてどんな人には向かないと感じたかは、こちらの記事で正直に書いています。










